「藤岡光一展 ESPERANZA」

vol.75(2016.05.18)

「藤岡光一展 ESPERANZA」

12016429()511()の期間中開催しておりました、「藤岡光一展 ESPERANZA」をご紹介させていただきます。陶芸に魅了され独学で制作を始められ、現在では、各地で展覧会を開催する作家として活躍されています。

 

藤岡さんの作品は、磁器を使用した作品となっており、そこに様々な色を重ね制作されています。白をベースとした作品と黒をベースとした作品の2パターンがありますが、どちらもベースは磁器となっております。

 

3練り込みという技法を利用した作品「ゆきあかり」シリーズは白地に淡い色が混ざり合いやわらかで温かみのある作品となっております。また、釉薬を掛けない「焼〆(やきしめ)」という技法を合わせることで、作品の表面がしっとりとした手触りとマットな質感を作り上げ、手になじみ可愛らしくもある作品となっております。

 

それに相対する「KIMONO」シリーズは、はっきりとした色使いに特徴的なフォルムが見る人の目と心をつかんで離さない作品となっております。原色と黒を合わせた作品は、やや光沢があり落ち着きのある上品な一面を持っていますが、作り出されたアグレッシブなフォルムと合わさり、とても強い存在感を持っています。

「ゆきあかり」シリーズはそこに色を練り込み柔らかいグラデーションを生地に取り込むことで、優しい色合いの作品を作り上げています。

2 力強い「KIMONO」シリーズと可愛らしい「ゆきあかり」シリーズという両極端な作品を生み出す、新進気鋭の若手作家として、今後の藤岡さんの活躍から目が離せません。

京都陶磁器会館2Fギャラリーでは、京都に限らず様々な地域の若手陶芸家を支援する目的として、展覧会の募集を

行っております。今後も、未来有望な若手陶芸家をご紹介していきますので、ご期待ください!

PDFデータダウンロードはこちら