「藤井実佳展:魔法と道具」

vol.68(2014.10.10)

今回は、一般財団法人京都陶磁器協会主催の展覧会「藤井実佳展:魔法と道具」をご紹介させていただきます。20141010()22()の期間開催しております、この展覧会は当協会の後継者育成事業の一環として開催しております。

藤井実佳さんは、京都精華大学芸術学部造形学科(陶芸専攻)を卒業後、金沢美術工芸大学美術工芸研究科(工芸専攻)を修了し、現在は京都にて作陶されています。

 

その作品の特徴は、白い生地に、金彩を施し、可愛くもあり、また、妖しげな雰囲気を持った作品となっています。今回は、魔法と道具をテーマに鏡や壺、杖など魔法に使うだろう道具類をモチーフに、全て手捻りで制作されています。一つ一つの作品の中には、手捻りによる大胆さの中に、細かな造形が施され、花やタツノオトシゴ、貝などといったレリーフと金彩の組み合わせによって、より一層可愛らしさや妖しさといった雰囲気が高められた作品となっています。壺など、作品の多くはパーツごとに重なってできており、その組み合わせや各パーツに施されたレリーフなどが印象的で可愛らしくつくられており、「魔法と道具」というテーマを強く感じることができます。

作品一つ一つに込められた思いが、作品から発せられているようで、本当に魔法を使うとしたらこのような道具を使うのだろうかと感じさせられます。

 

 

 

是非、この機会に藤井さんの作品をご覧いただき、その作品の素晴らしさや可愛らしさ、妖しげな雰囲気といったものに直接触れていただき、陶磁器の可能性や魅力をご覧ください。

作家在廊日

10日(金)・11日(土)・12日(日)・13日(月・祝)

18日(土)・19日(日)の終日

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