「MANOATARI~匠の技~」絵付け編

vol.56(2013.11.01)

前回もご紹介させていただきました「MANOATARI~匠の技~」は京都陶磁器協同組合連合会主催・一般財団法人京都陶磁器協会協賛のイベントとなっており、京都で制作されている各窯元の職人さんが目の前で実演して下さるイベントです。

前回vol.53にてロクロ実演に関してご紹介させていただきましたが、今回は「絵付け」の実演のご紹介です。今回の「MANOATARI~匠の技~」では、ロクロと絵付けの実演を隔月ごとに行っております。9月に始まり来年1月までの開催となっております。この間、奇数の月はロクロ、偶数の月は絵付けの実演を開催しております。

 

今月開催しております「絵付け」には、大まかに二つの技法があり、釉薬の下に描かれるものを「下絵付け」、釉薬の上に描かれるものが「上絵付け」と呼ばれています。さらに「下絵付け」「上絵付け」の中から技法が細分化されていきます。「下絵付け」の中には、藍色一色で描き上げる「染付」、鉄銹色で描く「鉄絵」などがあり、シンプルで美しいものとなっております。

 

 

 

 

「上絵付け」の中には赤色をメインに使った「赤絵」、赤色の絵の具に上に金で描く「金襴手」など、カラフルで華やかな色調となっております。その他に、「下絵」と「上絵」の両方を用いたものや、金や銀を使った作品などもございます。一筆一筆、丹念に書き込まれていく作品には、匠たちの思いも同時に書き込まれているかのようで、その集中して黙々と絵付ける姿に、見入ってしまいます。

 

 

 

 

 

 この実演では、ご来館いただいた方と普段は人前に出ない職人さんとが接することで、京焼・清水焼の制作過程や、どのような思いで作られているかをご覧いただける場となっております。より京焼・清水焼の魅力を広く多くの方に知っていただけるようになると思います。是非この機会に、京都陶磁器会館にお越しいただき、匠の素晴らしい技と京焼・清水焼の魅力をご覧ください。

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