「宮里絵美展」

vol.55(2013.10.17)

20131011日(金)~20日(日)まで開催しております、一般財団法人京都陶磁器協会主催の展覧会「宮里絵美展」をご紹介させていただきます。若手作家の支援として京都陶磁器会館2Fで開催される展覧会も今回で8回目となりました。オブジェ中心の展覧会が多かったですが、今回は日用食器中心の展覧会となっており、今までとは少し異なる展覧会となっております。

 

 

宮里絵美さんは、京都市工業試験場、京都府陶工高等技術専門校を卒業後、京都の窯元でロクロの仕事をされておりました。現在は独立し作陶されています。

宮里さんの作品は、黒を基調とし、その上に金彩を施した作品をメインに制作されています。その作品は、浮き出た飾部分を別で作り貼り付け、また、線状の模様を掘り出すことで作品の模様に強弱をつけるという独特の手法で、作られています。その模様に黒の釉薬を掛け、さらに金彩を施すことでより模様のメリハリが生まれ作品に高級感を与えています。作りだされる作品はどれも精緻で豪華な作品となっております。

 

 

 長く窯元で働かれていたこともあり、作り出される作品はハイレベルな技術の裏付けのもと新たなデザインと感性を含み、今までになかっただろう作品になっております。

黒色の作品だけではなく、土の色を生かした作品や、白磁の作品も制作されています。白磁の作品も貼り付けと彫りによって表現されたデザインが施してあり、白の中の陰影が素晴らしいものとなっております。赤茶色などの土色を出した作品には彫りや印花といった技法が施され全体の雰囲気は統一されています。

 

期間は、残すところわずかとなっておりますが、是非この機会に、京都陶磁器会館までお越しいただき、宮里さんの作品をご覧いただければと思います。

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