「田上真也展~Shinya Tanoue~」

Vol.24(2012.05.02)

5月2日(水)~5月29日(火)まで、京都陶磁器会館二階ギャラリーにて財団法人京都陶磁器協会主催の『田上真也展』を開催しています。

 

今年度、二階ギャラリーで行われる展覧会のトップバッターとなったのは“田上 真也(たのうえ しんや)”さん!

田上さんの作品はどれも土味を生かした作風で、赤土の上に白化粧を施し、細い針金で掻き落とす技法を主に行っておられます。

表面の細かく繊細な掻き落としと内面のパールがかった釉薬とのコントラストが絶妙で、神秘的な雰囲気を醸し出しています。また、貝をイメージして作られた作品がほとんどで、表面のツブツブと内側のテカりが貝の殻をまじまじと想像させてくれます。大きさも大きいものから小さいものまでそろっており、白を基調とした作品はまるで美術館の石像のようにつややかな雰囲気を漂わせています。

 

田上さんの作品は、大きな鉢のような器から、小さな一輪挿しまで、すべてが同じ技法で装飾されています。その、統一感がまた作品同士を引き立て合い、引き締まった作品へと昇華させていくようなものになっています。

どうぞこの機会に田上さんの素晴らしい作品をご覧いただき、田上真也の世界観に浸っていただきたいと思っております。また、今年度は、このような若手作家による展覧会を今後も開催する予定です。次回は、6月の予定となっており、日常のうつわの中にある美しさを、作品のテーマや展示方法などで独特の世界観を表現される作家さんとなっております。随時、京都陶磁器会館のホームページまた、この「京焼・うつわだより」にてお知らせいたしますので、会館ホームページと「京焼・うつわだより」をよろしくお願いいたします。

 

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