森本真二 陶展 -茶盌と酒盃と-

2016.10.01 更新

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織部は普通、緑色ですが、それを再度、窯の火をくぐらせて赤く染め上げた赤織部。

そして油滴天目を追い求める中で生まれた、深い深い漆黒の黒天目。

宋永窯 森本真二が編み出した赤織部と黒天目が綾なす

「茶盌と酒器」の世界を、深まりゆく秋の気配とともにお楽しみください。

 

森里陶楽 「黄昏時と優美な器」展 

2016.09.16 更新

森里陶楽

森里陶楽 「黄昏時と優美な器」展  

 

三代目陶楽・秀夫氏は、京文化で表す「はんなり」した表現を追求する中、優美で艶やかな物を求めて繊細で緻密な技法を表現する「紫三島」「紫彩華紋」を生み出されました。 現在も、「土に華を咲かせ、心に華を咲かせる陶芸術」を作陶の心掛けとし、陶土に花の刻印を施し白い花を咲かせ、器を使っていただいた方の心にも花が咲くようにと、作陶に励んでおられます。

展覧会場では食空間コーディネイター湯浅靖代氏のテーブルコーディネイトにより、黄昏時の素敵なパーティーセッティングもご覧いただけ、見るだけでなく、使う提案もさせていただきます。初秋の京都にふさわしい、はんなりとした京焼をお楽しみください。

 

<三代目陶楽 森里秀夫 陶歴>

1959年 京都に生まれる

1977年  京都市日吉が丘高校美術コース日本画卒業

1981年 京都府陶工高等専門学校卒業

同年、手塚玉堂に師事

二代目陶楽の元で作陶を始める

工学博士山本徳治氏の釉薬研究所「美泥塾」に入塾する

1996年 三代目陶楽を襲名

京焼・清水焼伝統工芸士の称号を受ける

全国伝統工芸品展にて日本商工会議所会頭賞を受ける

日本橋高島屋をはじめ全国各地で個展を開催

 

<森里陶楽>〒607-8465 京都府京都市山科区上花山坂尻20−4

電話番号075-591-1661

http://tourakutouen.com/

山下裕美子「きおくの輪郭」

2016.09.14 更新

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山下裕美子「きおくの輪郭」

土という素材から、「重量」を可能な限りそぎ落としたならば、表層には何が残るのだろうか。そんな思いから、山下裕美子は様々な形を限りなく薄い膜として表現しようと試みてきました。

彼女の作品は、原型の上に泥漿を塗りながら、和紙を12~14層張り重ねます。そして原型を取り除いて乾燥させ、焼き上げられます。焼成することにより和紙は燃え尽きますが、和紙にしみ込んでいた泥漿は焼けて磁器となり、何層にも重なった磁器特有の透光性を持った膜状の作品が完成します。

焼け残った磁器の膜、その作品の中に内包された空気や和紙のテクスチャーが、和紙が存在した「痕跡」として残ります。この「痕跡」は紙から磁器への変換であり、彼女にとっては物質を時間へと変換させる試みであるようです。

また、山下にとって作品を構成する膜は、空間そのものの輪郭であり、内と外との境界でもあり、そしてそれは作者にとっても、見る者にとっても、自分と世界の境界線(輪郭)となります。山下はこの境界をできるだけ虚ろにし、空間に拡散していくものを作ろうと試みてきました。しかし作品からできる限り重さを取り除き、存在感を希薄にしても物体は面前に存在し続けます。この矛盾から、彼女は世界に自己と他者、世界と自分の存り方を問いかけています。

会場を歩いて、作品の置かれた空間を移動することにより、時間の記憶と、自らの存在へ思いを巡らせていただければ、と思います。

 

王地山陶器所 復興、そして未来へ

2016.09.13 更新

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丹波陶磁について

丹波という地の風土を感じながら日々製作している陶工の共同体。やきものとしての伝統や窯業地のカテゴリーにとらわれない自由な「器」作りを基本とし、作者の個性という付加価値ではなく、器づくりを通じて工芸のなかに持つ機能性を「丹波陶磁」という名のもとに、より深め、アーティスティックな作業へと昇華させたいと思っています。

 

京都陶磁器会館2Fギャラリーで紹介させていただく王地山陶器所

王地山焼は、江戸時代中ごろの文化文政期(1804~30)、当時の篠山藩主であった青山忠裕(あおやまただやす)がこの王地山の地に築いた藩窯です。  三田藩で青磁焼成に成功した京都の名工、欽古堂亀祐(きんこどうかめすけ)を招いて指導させました。

製品は、青磁・染付・赤絵などの中国風の磁器を模したものが多く、手彫りの土型で素地を型押し成形するなど、繊細かつ高度な技術をもって作られていました。

当時、大名たちの間では、茶器を焼く藩窯を持つことが流行していました。また藩主の社交

や藩内の産業育成などが開窯の背景であったと考えられています。篠山藩や地元の豪商などの

保護もあり嘉永年間(1848~54)の最盛期には幾多の気品ある作品が焼かれていました。が、

明治2年(1869)廃藩置県を目前にして廃窯の運命となりました。

 

現在の王地山陶器所は、廃窯から100年以上の時を経た昭和63年(1988)に、同じ王地山の麓に復興されました。 独特の緑色の青磁、染付、赤絵などの作品を当時の技法を使って製作しています。併設された展示室での展示・販売のほか、百貨店やギャラリーでの作品展も行っています。

 

いまは竹内保史氏と児玉玲央奈氏の二人が陶工として働いています。(写真の作品は竹内保史氏の作品です。)

 

丹波といえば立杭の「丹波焼」土味の作風を思い浮かべますが、王地山陶器所の作品は作風も京焼の技法に近いので、昔から京都との関わりが深かったと考えます。今回、丹波の作品を紹介してくれた加古勝己氏(泉涌寺出身)自身も、京都から丹波に移り住んで、陶芸家として篠山のアートフェスティバルなどに関わっておられます。

 

京都陶磁器会館での展覧会で、篠山のやきものを広く知っていただけるきっかけとなり、また作り手同士の交流ができれば、嬉しいことだと思います。

 

 

<参考ホームページ>

王地山陶器所http://www.withsasayama.jp/ojiyama/index.htm

丹波篠山アートフェスティバルhttp://sasayama-art.com/index.htm

丹波陶磁http://tambatohji.jimdo.com

DEPARTURE 市川博一・岡田優・小川宣之三人展

2016.07.15 更新

DEPARTURE 市川博一・岡田優・小川宣之三人展

 

 

爽やかな青磁の市川博一

のびやかなラインが特徴の白釉の岡田優

強烈な個性が際立つ小川宣之

 

京都の今を駆ける人気作家三人の作陶展です。

「酒器」をテーマとした競演と、それぞれの想いを形にしていただく展示が会場いっぱいに繰り広げられます。

“DEPARTURE”は出発という意味の他に逸脱という意味もあります。ここから始まる三人の競演。京焼の絶対値である五条坂の会場で、ある意味、京焼からの逸脱、強いては、新たなる京焼の出発というコンセプトで開催する展覧会です。京焼の未来への架け橋、是非ご高覧ください。

 

会期:2016年7月15日(金)~27日(水)

時間:9:30~17:00 (木曜日定休)

会場:京都陶磁器会館2Fギャラリー

 

 

市川博一
市川博一

<市川博一>

1959 京都に生まれる

1982 京都市立芸術大学卒業

1984 京都市立芸術大学大学院修了

1994 第6回創工会展京都府知事賞受賞

1995 全関西美術展関展賞 第一席受賞

(’99読売新聞大阪本社賞 受賞)

1997 京展市長賞受賞

2003 全関西美術展審査員(同’10、’13)

2010 個展(京都高島屋美術画廊、同’13)

京都工芸美術作家協会会員  創工会会員

 

岡田優
岡田優

<岡田 優>

1963 京都に生まれる
京都府立陶工訓練校卒業
京都市立工業試験場陶磁器コース終了
宇治炭山、走泥社同人河島浩三氏の下で陶技を学ぶ

1987 宇治炭山にて独立、赤雲窯築窯

2008 日本伝統工芸近畿展(日本経済新聞社賞)

2009 おおたき北海道陶芸展(NHK放送賞)

2010 おおたき北海道陶芸展(北海道新聞社賞)

2012 京都美術工芸ビエンナーレ(大賞)

2013 日本伝統工芸陶芸部会展(日本工芸会賞)

神戸ビエンナーレ現代陶芸コンペティション (準大賞)

2016 大阪工芸展(美術工芸大賞) 等受賞

公益社団法人 日本工芸会正会員
 

小川宣之
小川宣之

<小川宣之>

1963  京都に生まれる

2003  ファエンツァ国際陶芸展 ラヴェンナ商工会議所会頭賞(イタリア)

2005  ファエンツァ国際陶芸展 金賞(イタリア)

2006   日本陶芸の伝統と前衛 パリ国立セーブル美術館(フランス)

2011   日本×ファエンツァ やきものの現在 (イタリア文化会館/東京)

長三賞常滑陶芸展

2013  Contemporay Japanese Design & Arts (Millano)

Istituto Giapponese di Cultura in Rome (イタリア)

神戸ビエンナーレ現代陶芸コンペティション 奨励賞

2015   マイヤー×信楽大賞 日本陶芸の今-伝統と革新

コレクション ファエンツァ国際陶磁博物館 兵庫陶芸美術館

Rencontre いま、ここで、出会う 交差する現代陶芸コレクション

兵庫陶芸美術館

西條淳子 陶絵展

2016.07.15 更新

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大正初期から100余年、茶道具や割烹食器を手がける名門 澤村陶哉工房で、30年ちかくも制作をつづける西條淳子氏は、高度な技と経験が必要とされる京焼の絵の具を巧みに使いこなし、活き活きとした、たおやかな自然を描き出す絵師です。

丹念に描きこまれた草花は、単に形を精密に写し取ったものではなく、確かで繊細な描写により、生命が持つ独特の気配さえ感じさせます。写真に紹介した作品は、西條家の秋の庭の風景ですが、日々スケッチを重ねてこられた、生きた筆致が、作品の上で微笑んでいるように思えます。

また、彼女の作品にある余白は、我々を想像の世界へと誘(いざな)います。陶作品というよりは、一幅の絵画を眺めているような西條氏の作品。いつか見た風景がそこにはあり、自分の記憶と相まって合って、懐かしさの残る濃密な時間を生み出すのです。

「ふと立ちどまって、手にとってみたくなるような作品をつくりたい」と語る西條氏。彼女の思いが込められた作品に、自分の生きてきた時間を重ねて楽しんでみられてはいかがでしょうか。

是非、ゆっくりとご覧いただきたい作品展です。

 

西條淳子略歴

京都精華大学美術学部デザイン科卒

京都府立陶工高等技術専門校 図案科卒

二代目澤村陶哉氏に師事

三代目澤村陶哉工房にて絵付けに従事

 

会期:2016年7月15日(金)~27日(水)

時間:9:30~17:00 (木曜日定休)

会場:京都陶磁器会館1Fギャラリー

 

晋六窯 展  お茶時の器

2016.05.27 更新

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晋六窯 展  お茶時の器

 

 

晋六窯さんといえば、ペリカン急須。

初めてこの急須を見たとき、よちよち歩くペリカンを想像して思わずにっこりしてしまいました。

しかし、この急須、使ってみて再びにっこり。

お茶の切れもよく、持ちやすい。そして二煎目のお湯をつぐときに蓋を取らなくても良い便利さ。

今回そのペリカン急須が、オシャレに進化して素敵なお茶時の器になりました。

シンプルで新しい、今の生活に生きる「京焼」です。

新しいペリカン急須に会いに来てください。

 

 

会期:2016年5月27日(金) ~  6月1日(水)

会場:京都陶磁器会館1階展示場

時間:AM9:30 ~ PM5:00

辻 勘之展 練り込みの器

2016.05.20 更新

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辻 勘之展  練り込みの器

 

 

白い土、赤い土、織りなす模様

八十路のわざくれの詩

 

練り込みという技法は、色の違う粘土を練り合わせて模様を作る技法です。

例えるなら、マーブルケーキを思い浮かべていただくと良いかと思います。

ケーキは焼くと膨らんでよいのですが、焼き物は焼くと収縮するので、粘土を上手に合わせないと隙間ができ失敗してしまいます。

辻寛之氏はこの技法を巧みに使い独自の作品を作っておられます。

年度の優しい風合いを活かした手作りの器。八十路のわざくれの詩…

是非、お楽しみください。

 

 

会期:2016年5月20日(金) ~ 5月25日(水)

会場:京都陶磁器会館1階展示場

時間:AM9:30 ~ PM5:00

藤岡光一展 ESPERANZA

2016.04.29 更新

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藤岡光一展 ESPERANZA

藤岡光一氏は、独立独歩わが道を行く「作り手」です。焼き物の家に生まれたわけでも、造形系の学校を出たわけでもなく、師も持たず、独学でここまで歩んでこられた彼の、陶芸にかける熱い思いは、お話を伺うとひしひしと感じます。

藤岡氏の作品をはじめて拝見したとき、目に飛び込んできたのは「迸(ほとばし)る色」でした。暗闇の中で煌めくような色が印象的な黒のkimonoシリーズ、光のシャワーのようなさわやかな練りこみの作品。迸(ほとばし)る色を、彼独特の重力を意識したフォルムが、空間を包むように切り取ります。

器を「造形作品」と考えて制作をしているという藤岡氏。人に心地良く、常に新しい「焼き物の可能性」を追求し続けておられます。彼の「器が人の生活を快適にする」という強い思いが、いろいろな受賞につながっていると思います。

“ESPERANZA”はスペイン語で希望という意味ですが、藤岡氏の存在はきっと焼き物の新しい希望となってくれることでしょう。

是非、ご高覧をお願いいたします。

 

藤岡光一 略歴

1976生まれ

2003年独学で陶芸を始める

公募展受賞歴
2008朝日陶芸展 入選

2011めし碗グランプリ展 グランプリ受賞
2013日本クラフト展 奨励賞受賞
2014テーブルウェアーフェスティバル 最優秀賞受賞
2015日本陶芸展入選 陶美展入選
常滑陶業展 長三賞受賞

現在日本クラフト協会 正会員

 

工房住所

🏣671-1143

兵庫県姫路市大津区天満 277-9

藤岡光一

天野智恵美展  ~今日までの私 今日からの私~ 

2016.04.15 更新

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天野智恵美展  ~今日までの私 今日からの私~

 

京都で陶芸を始めて10年

私を育んでくれた京都で

今日までの私を

今日からの私を

作品に込めて。

 

これが作者御本人から寄せられた、展覧会への想いです。

木の実を思わせる優しいフォルム。華やかで繊細な搔き落し。柔らかな雰囲気の青磁。智恵美さんの作品はどの作品もふんわりと優しいイメージで、陶磁器というよりまるで草花と一緒にいるような印象があります。でも、決して簡単に作られた作品ではありません。作品を拝見すると、とてもデリケートに、細かいところまで計算し尽した、精密な作業の積み重ねであることがわかります。「作るのが遅くって…。」とご本人は言われますが、これだけ手の込んだ作品ならば、制作に時間がかかるのは当たり前だろうと思います。技と心を思い切り込めて作りだされる作品。これまでの10年で培ってきたもの、更なる進化を遂げてこの上に積み重ねていくもの・・・。これからの智恵美さんの作品を楽しみにご覧ください。

天野智恵美 略歴

1987  神奈川県生まれ

2009  京都工芸伝統大学校卒業

波佐見焼窯元にて絵付師勤務

2010  京都にて制作

2015  ルーサイトギャラリー(東京)個展

 

<コンペディション>

2009  第49回日本クラフト展入選

2014   陶ISMコンペディション グランプリ

日吉開窯100周年記念コンペディション グランプリ

 

天野智恵美 E-Mail potter.chiemi@gmail.com