清水朋花 展 -眼差しの行方-

2019.06.11 更新

清水朋花 陶展

清水朋花は、大学にて陶磁器の制作を学び、現在は京都・山科にて作品を制作している。

清水の関心は、動物の生きぬくための行動や、植物の育ち方に見られる構造など、動植物から引き出した「生きるかたち」にある。
本展に向けては、動物同士で見せる動きや、また人間を意識した動物の見せる動きなど、様々な環境に生きる動物たちの、状況によって見せる動きや表情の違いに着目し、作品を制作している。

これまで世界中で、信仰や畏怖、親しみなど、人間との様々な関係性で、何度も土で象られてきた動物たち。清水のつくる動物は、どのような眼差しを携えるのか。その眼差しはなぜ陶のかたちに留められているのか。作家の視線の先を、ご覧いただきたい。

 

清水朋花(しみず・ともか)

1994年 大阪生まれ

2018年 京都市立芸術大学工芸科陶磁器専攻卒業

現在 京都市山科区の清水焼団地で制作

 

受賞歴

2017年   わん・碗・ONE展 京都陶磁器協会賞

2018年 京都市立芸術大学作品展 市長賞

 

 

 

 

 

作品名「冬に埋もれる」

真鍋元気陶展 -空碧‐

2019.05.28 更新

真鍋元気

京都府亀岡市で作陶する真鍋元気(まなべ・げんき)氏。

幼いころより広大な青空に自由を感じ、青は生きる活力をくれる特別な色であると考えていた。

現在は空を切り取ったような青色に魅せられ、空碧(くうへき)と名付けた青の釉薬を用いた作品を中心に作陶。

山々に浮かぶ雲海や果てしない水平線を意識した模様が彼のオリジナルの表現だ。

今回の個展では空碧作品だけでなく、青瓷・黄瓷、そして朝日をイメージした茜空(せんくう)釉を用いた

酒器や花器、抹茶碗など真鍋元気氏の世界観を幅広く展開する。

 

【略歴】
1978  京都生まれ 
1999 京都伝統工芸専門校 陶芸コース 修了
     清水焼窯元 嘉峰陶苑 勤務(6年)
2007 京都産業技術研究所工業技術センター陶磁器コース専修科 修了 
2008 京都伝統工芸館 初個展(2009年2回目)
2010 清水寺朝日堂ギャラリー「くら」 個展(2012、16、18個展)
2011 大丸・京都店 美術品売場 個展(2013、16、18個展) 
2012 京都府・イタリア・トスカーナ州デザイナー招聘事業参加
2013 JR名古屋・髙島屋 ギャラリー「暮らしの手技」 個展
     ルーブル美術館 世界の伝統的工芸品見本市出品
2014 大阪高島屋 和食器特選ギャラリー 個展(2015年2回目)
2017 フランス・パリ日本文化会館 出品

【賞歴】
2002 たち吉『京都陶芸の新しい芽』 奨励賞(2003年入選) 
2011 国民文化祭・京都 美術展「工芸」 入選
2012 全国現代クラフト展 特選 
2013・2016・2019 日本伝統工芸近畿展 入選

【TV】
2013 KBS京都 京都ふらり~「特集 明日の京都を創る人々を訪ねて」出演

(住所)〒621-0018 京都府亀岡市大井町小金岐1丁目13-6

(電話・FAX)0771-20-8362

 

加藤和宏 創陶展 - 作る・造る・創る –

2019.05.20 更新

加藤和宏-創陶展

ざわめく葉や木々を揺らす風、うねる水流などが一見自由に描かれたように感じられるうつわたち。加藤和宏氏の作品は、その自然な風合いからは想像できないほど、造形と図柄が綿密に計算され、様々な「動き」を取り込みつくられています。

 

蝋抜きの技法により、蝋に弾かれ生み出された釉薬の細い線は、自然の中のうごめきを、直接描かれた線とは異なる様子で紋様に変化させます。もこもこもことした造形たちは、球体状から、手の中で動き出すように形づくられていきます。

 

自然や手の様々な動きが、土ならではの穏やかな白や茶色に取り込まれ創られたうつわの数々を、じっくりとご覧ください。

 

 

加藤和宏(かとう・かずひろ)陶歴

1956年京都府生まれ。京都府長岡京市和光陶苑にて作陶のち、現在は滋賀県大津市北比良へ工房を移転。比良麓湖窯主宰。

 

嵯峨美術短期陶芸科卒業

京都市工業試験場伝統産業後継者養成研修修了

京都府立陶工訓練校成形科卒業

 

日本工芸会正会員

滋賀県工芸美術協会会員 

 

大阪青山大学非常勤講師   

箕面学園福祉保育専門学校非常勤講師

鈴木順翔 陶展 ~Neo Traditional~

2019.05.13 更新

鈴木順翔 展

鈴木順翔(すずき・なおと)さんは、京都にて陶芸家の家に生まれ育ち、先代から受け継がれた釉薬を自らの

感性で新しい表現へと展開されています。

釉薬の表面に浮かぶ結晶が、波のようにさまざまな層を生み出す白珠釉や紫釉彩の器。「円象」と名付けられたシリーズでは、光を閉じ込めるような質感と、金銀でかたどられた鮮やかな円とが対比されています。受け継がれた伝統を現代の解釈で用いた、強い存在感を放つ器の数々をお楽しみ下さい。

 

1968年 京都に生まれる
1992年 大阪産業大学 卒業
1994年 京都府立陶工高等技術専門校 修了

 

1995 日清食品めん鉢大賞展.審査員奨励賞

1996 第6回日工会展.新人賞.読売テレビ賞

          第28回日展.入選   以後12回

2001 全関西美術展.第1席

2003 イタリアMia展にて円象シリーズ発   

           表

2006  辻厚成と若き獅子たち SAMURAI

            DREAM(夢)展に参加

和田学 陶展 ~徹陶徹日~ てっとうてつび

2019.03.18 更新

和田学

和田学さんは、「流行を追いかけるのではなく、永く使ってもらえる器をつくる」ことを目指して作陶されています。

料理を引き立たせることを常に意識して、絵付けや無地の釉薬など、その器ごとに表現技法を吟味されます。 彼から届いた展覧会名「徹陶徹日」には、そのような心意気が感じられます。

本展では、マグカップや茶器、酒器など様々な器を展覧いたします。日々を彩る器を、是非お手に取ってご覧くださいませ。

 

和田学(わだ・まなぶ)陶歴

1980年 京都に生まれる

1999年 京都市立銅駝美術工芸高等学校 陶芸科 卒業

2000年 京都府立陶工高等技術専門校 成形科 終了

2001年 京都市立工業試験場 陶磁器釉薬コース 終了

2002年 京都東山にて和田初(花光山)に師事

2013年 京都府向日市にて個展(2014)

2017年 アートサロンくら(京都市)

にて二人展開催

糸井康博 作陶展 ~万葉の香~

2019.02.12 更新

 

糸井康博さんの作品は、端正な形と落ち着いた風合いが魅力的です。

彼は「新しい命を吹き込むことにより、万葉の時代から時空を超え、現代に蘇り、誕生したような作品」を意識して制作されています。 これまで、石の粉を焼き付けた「石彩」、独自の調合の「灰釉」シリーズを制作されてきました。本展では、新たに写真掲載作品である「倭(やまと)」のシリーズが加わります。茶盌、香炉、花器、酒器などの楽しい器を展覧いたします。

 糸井さんの「万葉の香」の世界をお楽しみ下さいませ。

 

 

 

糸井康博(いとい・やすひろ)陶歴

 

1972年 京都伏見に生まれる

1995年 大阪芸術大学 建築学科 卒業

    鎌田幸二氏の指導を受ける

1997年 京都府立陶工高等技術専門校 卒業

猪飼祐一氏に師事

 

日本工芸会正会員

うつわhaku 陶展 -transit-

2019.02.11 更新

IMG_9771 決定版

陶芸家ひろすえ たかこ氏は

相国寺・上塔之段町にアトリエ・ショップ「うつわhaku」を主宰している。

「うつわhaku」のhakuは余白の「ハク」。

 

日常の生活の中では何ものにも縛られない時間や遊びの空間があることで、生活にゆとりが持て器を楽しむ余裕が生まれる。

器は、料理との余白や遊びがあることで、より料理の美味しさが際立つ。

 

そんな余白の提案をしたいという思いで作陶をしている。

 

彼女はもともと宇宙に関して強い関心があり、

化学的・物理的な法則によって作られた造形物を意識した表現技法を研究していた。

 

それに対して最近では、結晶や自然物を辿るようにして粒を積み重ねて作為的な造形物に挑戦し、

自然発生物と、人の手で作られた作為的な物の違いについて考えており、作家として変化の過程の段階である。

 

展覧会の題名である「transit」は「変化の過程」といった意味。

今回の展覧会では、「transit」の他、新緑の季節の食卓に合わせて選んだパステルカラーの器や花器、定番の器などが並ぶ。

 

 

陶芸家 ひろすえたかこ

 

イギリスの陶芸家ルーシー・リーの作品に出会い感銘を受ける。後にルーシー・リー本人と手紙の交流で本格的に陶芸の道へ。現在、うつわの作陶のみならず、個展やコラボレーション、陶立体やオブジェ作陶、陶芸教室やNHKドラマで陶芸技術指導も行っている。2018年より台湾にて展示販売。

 

陶 歴

 

2019年  4月 一般財団法人 京都陶磁器会館にて個展「Transit」開催

2018年10月 台湾 新光三越(台中、台南、高雄3店舗)にて展示販売

5月 台湾の老舗眼鏡ブランド「CLASSICO」にて作品と店舗の紹介

4月 アトリエ・ショップ「うつわhaku」を営業再開

1月 アトリエ・ショップ「うつわhaku」を京都 上京区上塔之段町へ移転

2017年12月 京都 建仁寺 両足院にて開催された「宇宙茶会」で使用される茶碗を制作

9月 一般財団法人 京都陶磁器会館にて個展「circle」

4月 蔦屋書店 京都岡﨑店にて展示販売

2016年12月 NHK-BSドラマ「雲霧仁左衛門3」にて俳優の柄本  明 氏に陶芸技術指導等

9月 西宮阪急百貨店にて展示販売

3月 三省堂書店「神保町いちのいち」池袋店(東京 池袋西武本店 )にて「彩り」展示販売

2015年 7月 祇園祭 蟷螂山を復興された方のご依頼により制作期間一年以上におよぶ陶立体作品を作陶

2014年11月 URBANRESEARCH 京都店5周年企画展

9月 うめぞのcafe&gallery「うつわ博」

5月 GALLERY MAISON D’ART 現代美術作家5人展

2013年 9月 GALLERY MAISON D’ART「月をめでる」makomo×うつわhaku 2人展

2012年11月 アートフェア Bodaijyu Expo ホテル大阪 客室にてギャラリーみやがわより展示販売

3月 epohke cafe にて結晶と陶の結晶についての食べられる展示「結晶」開催

2011年10月 アサヒビール大山崎山荘美術館 非公開茶室にて「大茶会」日菓×うつわhaku

6月 アートフェア京都 Hotel Monterey Kyoto 客室にて展示販売

3月 epohke cafe 毎月開催 季節の和菓子と器 「食べる展覧会」日菓×うつわhaku

2010年 2月 epohke cafe 「景色を食べる展」日菓×うつわhaku

2008年 うつわhakuとして制作活動を始める

2006年 京都市産業技術研究所 陶磁器本科 専修課程修了

1998年 朝日新聞主催「朝日現代クラフト」入選

1996年 京都精華大学 美術学部 造形学科 陶芸専攻卒業

1990年 京都市立銅駝美術工芸高等学校 陶芸科卒業

山口直人 陶展 ~閑(しずか)をあじわう~

2019.02.04 更新

山口直人

 山口直人さんの作品は、やさしい風合いの食器で、とりわけ織部釉の器が人気です。

 彼は、自身の食器が使われることによって、それを使う人が慌ただしい日常のなかにも、ほっとする豊かさや喜びを見出せるような魅力を目指し作陶しておられます。 そのような意識が、何気ない使いやすさや優しみに現れています。

 本展では、日常の食器を中心に大物も展覧いたします。 日常のなかに「閑をあじわう」ひとときを届けてくれる、山口さんの器の世界をお楽しみ下さいませ。

 

山口直人(やまぐち・なおと)陶歴

 

1972年 北海道生まれ 西神戸育ち
2008年 京都伝統工芸大学校卒業
2009年 京都東山にて作陶

2011年 京都山科に工房移転
2012年 第45回青窯会作陶展 京都中央信用金庫理事長賞受賞
2014年  第47回青窯会作陶展 京都信用金庫理事長賞受賞

個展     朝日陶庵 アートサロンくら(2014,17)  京都髙島屋(2017)

グループ展  京都髙島屋 うつわやめなみ 京都陶磁器会館  他

Yuko Irie Solo Ceramic Exhibition – Dona ceramic studio

2019.01.30 更新

ドナセラミックスタジオ

Dona(Dona Ceramic Studio/ドナセラミックスタジオ)

とは入江佑子(いりえ ゆうこ)氏が展開するブランドである。

decorate-origin-nature-artをテーマに 
陶器の新たな表現と可能性を追求し、
幅広い作品を展開している。
また、自然界にインスピレーションを受けながら
シンプルで個性的なモノづくりを目指している。

 

本展覧会は自然界の中でも「海」に焦点をあて、

海の砂そのものの存在感を放つ壺をメインに、

オブジェや器、アクセサリーが空間を彩る。

 

■略歴■

Dona ceramic studio

入江佑子 Yuko Irie

1980- 京都市に生まれる

2004- 京都造形芸術大学 美術工芸学科 陶芸コース卒業

2015- Dona ceramic studio ブランドを立ち上げる

丹下郁 陶展 -息づく彩文-

2019.01.16 更新

丹下郁2019

丹下郁(たんげ いく)氏は、京都府宇治市の山間に自宅兼工房を構える陶芸家である。

半磁器の白い土に、自宅周辺の野山で摘んだ自然な草花を押して模様を作り上げている。

 

イメージを頭の中に描きながら、一枚一枚の葉を自然のままの形状を活かして絶妙なバランスで並べていくのは、彼女の感性の成せる業だ。

 

注意深く白いキャンパスにのせていくように彼女は鮮やかな色を柔らかい形で作品に落とし込み、その工程によって誰にも真似できない世界観が生まれる。

 

今回の展覧会では、春の食卓に合わせて選んだ食器や、動物の形をかたどった小さな置物が並ぶ。

日が柔らかくのどかに照る春の季節に、摘みたての色彩をまとった一点ものを選びにお越し頂きたい。

 

 

丹下 郁 略歴

1993 年 京都市立芸術大学大学院美術研究科陶磁器修了

2003 年より  京都府宇治市にて制作

1991年 朝日陶芸展 朝日陶芸秀作賞(’ 93)

2007 年 京都美術工芸新鋭選抜展(審査員推奨作品 )

2016 年 伊丹国際クラフト展

他、 個展、グループ展等多数