2016年11月25日(金)~12月7日(水)まで開催しておりました「林紅村展~伝統と次代への挑戦~」をご紹介させていただきます。当代で三代目になられる林 紅村さん。大正期より焼き物のメインストリートである「茶わん坂」に工房を構え、以来その地で作陶を続けられています。
林紅村さんの制作されている作品は青磁と白磁の2種類になりますが、貼付技法や彫り、削ぎといった加飾により様々な表情を見せてくれます。
紅村さんの青磁・白磁ともにとても美しい色合いを持っています。深く碧く吸い込まれるような青磁。中国四代美女より名を取った西施白磁。
それぞれ土の原材料から工房で独自に調整・製土しており、オリジナルの調合となっています。また、今回の展覧会では、当代の紅村さんと娘さんの侑子さんの親子展となっております。
伝統と高い技術力で作り上げられた作品と新たな感性と想像を今までと違った視点から切り出し作りあげていく作品のコラボレーションが楽しめる展覧会となっておりました。
父紅村さんの作品には、青磁や白磁を活かすための加飾として、貼付技法が使われています。この技法は、ロクロで作った素地に粘土を貼り付け模様を作り上げていく技法です。
浮き上がった花などの装飾の殆どはこの技法で制作されています。
一方、娘さんの侑子さんは独自の技法として、素地を鋏で切り出し花びらを作り上げていく技法を使用し作品を作りあげています。
伝統を引き継ぎながら新たな躍進を遂げていく林紅村窯、目が離せません。
紅村窯さんの作品は京都陶磁器会館にて展示・販売させていただいております。また、茶わん坂にはギャラリーもお持ちなのでそちらでもお買い求めいただけます。
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