2016年7月15日(金)~27日(水)の期間中、京都陶磁器会館1階コーナーにて開催しております、「西條淳子 陶絵展」をご紹介させていただきます。
西條さんは、1910年代に開窯された名窯澤村陶哉陶房にて30年近く制作に携わってこられました。陶房でも絵付けに携わり、数々の作品を生み出しておられます。
西條さんの作品は、主に陶器の器に絵付けを施した作品が多く、土の温か味と繊細な絵付けが特徴の作品となっております。本金をふんだんに使用した作品は、一見、豪勢すぎるように思えますが、本金を使用することで、光すぎずしっとりとした輝きを放ち、品のある作品となっております。また、四季折々の草花をあしらった絵柄は、生地から少し盛り上がっており、視覚的に立体感を生み出すことでより活き活きとしたものとなっております。そうやって丹念に描きこまれた花々が彩る器は、絵画となり生活を彩るような気がいたします。
作品たちの色合い、絵具の調整もまた、気品あふれる作品の制作において欠かせないものとなっております。鮮やかな色合いを放つ絵具を、淡く穏やかに使用し、華やかすぎず落ち着きのある風合いを作り出しています。そこには、熟練の技と絵具に対する詳しい知識が必要であり、西條さんだからこそ、描き上げることのできる絵柄となっております。
是非この機会に、京都陶磁器会館へお越しいただき、西條さんの作品をご覧ください。また、西條さんの作品は1階にて常設展示も行っております、合わせてご覧ください。