今回は、2月16日(日)から3月2日(日)までの期間中、京都陶磁器会館2Fギャラリーにて開催しております、「村上 愛 展」をご紹介させていただきます。この展覧会は、若手陶芸作家の支援として、一般財団法人 京都陶磁器協会が主催開催している展覧会です。
村上さんの作品は、そのほとんどが1メートル程の大きさで、小さい作品でも50センチ以上の作品となっており、存在感の強い作品となっております。作品の制作に関しては、『「実体」と「空間」。それぞれの「もの」は決してそれだけでは完結せず、時間的にも空間的にも、前後左右に、他者とそして自分自身にも有機的につながっている、という観点から、造形をイメージ・展開させました。立体的な空気の層を巻き込みながら、生命体のような形に※アッサンブラージュしていきます。』と語っていただけました。
期間中の2月22日(土)には、自身の制作方法を実演するワークショップを開催していただき、制作手法を垣間見ることによって、作品に対して新たな発見や感動を見つけ出すことができたように思います。(※アッサンブラージュ:「立体的なもの」を寄せ集め、積み上げる、貼り付ける、結び付けるなどの方法により制作された美術作品(立体作品)およびその技法。)
村上さんの作品は、いくつかのパーツを手捻りによって繋ぎあわせたり、接着させたりし、全体のバランスや、構成をその場で作り上げるといった手法で制作されています。それにより、大きくイメージした作品も制作することが可能となり、また、その時の自身の気持ちや作品から受けたイメージといった制作者の思いが強くこもっていくように感じることができます。
複雑に組み合わさった作品と、村上さんの制作に対する思い、その両方が複雑さの中に作品の魅力を生み出しているように感じます。
「村上 愛 展」は3月2日(日)までの開催となっております。この機会に是非、京都陶磁器会館までお越しいただき、村上さんの作品と世界感に触れていただければと思います。
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