今回は2月22日(金)から24日(日)の3日間、京都市勧業会館みやこめっせにて、開催していました京都陶磁器色絵陶絵会主催、財団法人京都陶磁器協会後援の「第39回陶絵会展」をご紹介します。
昨年にも「京焼・うつわだより」にて、ご紹介させていただきました「陶絵会展」ですが、昨年度から、展覧会出展作品の一部にテーマを設けた作品と自由作品を展示されていました。
今年のテーマは「四季の花々」となっており、春夏秋冬それぞれの花をテーマとし様々な窯元や作家さんが描かれていました。テーマに沿って様々な器や人形などに描かれた花はどれも美しく、繊細な筆のタッチまで見て取れるようでした。そこには、長年続けられている「絵付け」の技術が詰まっており、京焼・清水焼を支えている技術の一端を垣間見ることが出来ました。
また、自由作品では、絵柄だけにとどまらず、器自体の形や色などにもこだわっており、デザイン的にも素晴らしい作品がそろっていました。その作品の幅は、上絵というものから、呉須を使った下絵まで幅広く制作されており、カラフルな作品だけでなく藍色単色の作品もあり、見るものを十二分に楽しませてくれます。
また常に、新たな試みを探求し、何かしらの新しい要素を取り入れようとする作り手さんの、向上心といったものが、毎年新たな作品を制作していく原動力となっているようでした。
古くから継承されてきた文様や技法と新たなデザインと自由な発想を取り入れ、それぞれの持ち味を最大限に生かした作品の並ぶ展覧会を開催されています。長年受け継がれた確固たる作品と、新たな感性に基づく新鮮な作品が並ぶ展覧会となっていました。
毎年、様々な試みに挑戦されている「陶絵会展」ですが、来年は第40回と、節目の年を迎え、どのようなテーマを選び、新たなことに挑戦した作品を作られるのか、今からとても楽しみです。
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