30周年記念作陶展&第55回京陶人形展

vol.33(2012.10.06)

京焼・清水焼伝統工芸士会 創立30周年記念作陶展

「伝承の極み」

京焼・清水焼伝統工芸士会主催・(財)京都陶磁器協会後援の「京焼・清水焼伝統工芸士会」創立30周年を記念した、匠の技を伝承された伝統工芸士による作陶展が、天井画「双龍図」で知られる建仁寺本坊大書院にて9月の29(土)、30日(日)の2日間、開催されました。

京焼・清水焼伝統工芸士会とは、優れた伝統的工芸技能を継承され、経済産業省より認定された職人で現在65名の会員で構成されています。創立30周年を記念して名匠の代表作である60点の作品と共に、15点の華道家元池坊京都支部の先生方によって生けられた花器が会場を彩り、作品と会場、ひとが一体となり、とてもいい雰囲気に包まれていました。会場では、お茶会も開かれ、連日多くのお客様がお茶を楽しみ、そして、伝統工芸士の技に魅了されていました。それぞれ伝承した技術・技法を生かしつつ、現代のライフスタイルへと順応するように変化していった素晴らしい「京焼・清水焼」の今が、ここにあります。

 

 

 

「第55回 京陶人形展」

今回は、京陶人形工芸協同組合主催・(財)京都陶磁器協会後援の「第55回 京陶人形展」が926()930()まで京都勧業会館・みやこめっせにて開催されました。

京都の伝統工芸品である京陶人形は、陶磁器のうつわと同じような土で作られ焼き上げられていますが、その焼き上げる時の温度は、一般的な陶磁器のうつわ等より低い温度で焼きあげられ京都独特の顔料を使い彩色が施されています。伝統工芸でありながらその作品の中に美術的な要素を持ち合わしている大変面白いものです。展示会場は落ち着いた雰囲気で、作品一つ一つの表情や空気感を感じとることが出来ました。陶磁器特有のツヤっとした肌でそこには透明感があり、長い年月の中で培われてきた気品や清楚さを感じました。伝統と匠の腕が作り上げた作品たちはどれも素晴らしいものばかりでした。

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