「田上真也展~Shinya Tanoue~」特集!!

Vol.25(2012.05.10)

 

今回は、ただいま開催している展覧会から、田上真也(たのうえしんや)さんにご自身の作品や世界観、今後の活動などをお聞きしましたので、特集としてご紹介させていただきます。

 

「最初に陶芸と出会ったのは、大学でのサークルでした。」と、語る田上さん。大学の4年間、陶芸サークルで先輩方の見よう見まねで陶芸を続け、一度は陶芸とは関係のない会社に勤めるが、どうしても陶芸を続けたく、京都嵯峨芸術大学短期大学部美術学科陶芸コースに入学。

「最初はロクロを勉強し、大きな器や鉢を制作していたが、自分のイメージする作品にはロクロの限界を感じ、手びねりを勉強しなおした。内側から大きく変化させていくのは、土独特の技法で内側から生まれていく、生命のような土に魅力を感じ、制作の軸として、使い手と対話し新たな可能性を見つけていきたい。」と、作品と人との関わり方についてもこのような思いをお持ちの方です。

 

 

 

制作のテーマとして「殻」をイメージした作品を今回の展覧会でも表現され、「うつわ」に対してあえて用途を示す名称を付けず限定的なイメージを押し付けないように気を配られています。「殻というテーマの中で様々な思いを作品に纏わせ、土の持つ可能性を最大限に生かしていきたい。」

「貝や殻といったものをモチーフにしながら、よりシンプルなデザインにしていくことと、砂であるとか自然物を織り交ぜることにより、作品と関わりを親密にしていく。その先にある作り手と、使い手の関わり方を作り出していきたい。」という、思いを叶えていきたいとお話しいただきました。

 

今回、インタビューを受けて頂いた田上さんの展覧会は、5月2日から5月29日まで開催しております。ぜひ、京都陶磁器会館にお越しいただき、素晴らしい作品をじかにご覧ください。

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