厚紙を型にした作品造りと「見えている」を考える
日時 6月26日(日曜日)午後3時~5時 場所 京都陶磁器会館 くるる五条坂にて
京都陶磁器会館くるる五条坂では、陶芸家宮下善爾先生をお迎えしてワークショップを開催させて頂きました。実際に制作風景を見せて頂きながらお話を伺う…こんな機会はなかなかありません。たくさんの方にご参加頂き、今後の制作活動の礎として、大いに学んで頂けたことと思います。
【テーマ:「見えている」ということ】
例えば小説は活字のみ。人はそれを読み、胸中の映像に変換しそれぞれなりに感慨を持つ。その深さや奥行はその人の文化度と言えるかもしれない。では対人物、風景、美術品…見えているのはこの場合活字ではなく表皮のみで、見えてはいないけれど感じる美・醜・好・嫌などの感情、様々な気配。見えていて見えないことの理を、作品を造りながら一緒に考えてみたい。
※この【テーマ:「見えている」ということ】の文章は宮下先生がお書きになったものです。
講演会では・・・熱気に包まれた2時間あまり ワークショップ参加人員:19名
宮下先生には上記の様なテーマで約2時間、実演を交えながら講演をして頂きました。講演中、くるるの玄関ホールにはご自身で作品を展示して下さり、宮下ワールド一色となりました。
講演が始まると、先生からの言葉を一言も聞きもらすまいとメモを取ったり、じっと聞き入って微動だにしない聴講者等で、会場は熱気に包まれておりました。また先生の繊細な手技と刻々と形を変えていく陶土、身近な厚紙が陶土に形を与えていくプロセスは興味の尽きないものでした。講演終了後も先生の周りは聴講者だらけ。個別に質問や議論があり、今後の人生のヒントを得ようとする人であふれ、閉館後もたくさんの人で賑わっていました。
事務局では、参加者に講演の感想を書いて頂きましたが、みなさん熱心に記入してくださいました。内容を読ませていただいても熱心さが伝わってきて反響の高さに驚いています。次回の開催を是非にと望む声も聞かれ、今後ともこのような取り組みを続けていきたいと思います。
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