加藤邦起 陶展 ~KYO×BENJARONG~

2018.03.10 更新

加藤ほうき

 加藤邦起さんによる「京焼」と「ベンジャロン」のコラボ作品の日本国内初公開の展覧会です。

 ベンジャロンとは、タイの伝統的な磁器で金彩・色絵が施されたものです。もともとはタイ王室御用達のもので一般に流通していませんでしたが、現在では流通が許可され、そのきらびやかな色彩が人気です。

京焼の如水陶画苑の3代目である加藤さんがタイの産地へ赴き、研究を重ねて制作されました。ベンジャロンの伝統的な文様を使いながらも、磁器素地だけでなく土素地を用いたり、刷毛目を施したりと、様々な試みをなさっています。

それぞれの伝統が融合された、新たな美しさをお楽しみくださいませ。

 

 

加藤邦起 陶歴

 

1975年 京都に生まれる
1998年 京都府立陶工高等技術専門校 成形科 修了
1999年 同校 研究科 修了
2000年 京都市工業試験場 陶磁器コース 本科 修了
2000年 伊藤昇峰に師事
2002年 田中香泉に師事
2003年~現在 如水陶画苑にて三代目として創作中

黒川正樹 陶展 ~Jomoning~

2018.03.10 更新

黒川正樹

 黒川正樹さんは様々なユニークな器を作っておられますが、この数年の大きなテーマは「縄文」です。

 本来の縄文土器はすべて手びねりで成形されていますが、黒川さんの場合はろくろで成形された本体に、貼り付けやイッチン、線刻など様々な技法を用いて加飾します。単に縄文土器を真似するのではなく、現在自分が持つ技法を活かして、現在進行形の縄文の表現を目指されています。そのような意識から、黒川さんは縄文に現在進行形のingをつけて「Jomoning」と名付け、作品を展開されています。

 本展では、「Jomoning」の大作を中心に、様々な器を展覧いたします。今回はこれまでの表現をさらに発展させた新作を発表いたします。お見逃しなく、ご高覧下さいませ。

 

黒川正樹 陶歴

 

1977年   名古屋市生まれ

2000年   アジア〜アフリカをひとり旅する

2002年   名古屋市立大学 経済学部 卒業

2006年   京都府立陶工高等専門校 成形科 修了

          信楽 雲井窯に入社

2012年   NHK-BS1テレビ番組

「ほっと@アジア」ゲスト出演

2013年   雲井窯退社

 京都山科にて独立

 

以降 全国百貨店で

個展・グループ展など

山本たろう陶展~青い春~

2018.01.29 更新

山本たろう展

山本たろうさんは「鎬(しのぎ)紋」の加飾と、やさしい色調のトルコブルーの釉薬が特徴の作家です。

鎬紋とは、生地をヘラなどで削って溝を彫り、稜線を作る加飾技法で、その稜線を刀の「鎬」に見立てたものです。 トルコブルーの銅釉は透明度が比較的高く、かつ分厚く掛けるので、鎬紋の凹凸に沿って釉薬の厚みが変わり、豊かなグラデーションが現れます。

シャープな鎬紋の生地がやさしい色調のトルコ釉を纏った姿は、春霞の中に佇むビルのようです。 浮かれ出でたくなる季節、「青い春」をご覧にお出かけ下さいませ。

 

 

山本たろう 陶歴

 

1974年 京都府に生まれる

1994年 京都府立陶工高等技術専門校 卒業

1997年 京都市工業試験場 陶磁器コース 卒業

1999年 大阪美術専門学校 陶芸科 卒業

     沖縄県読谷村 北窯にて修業

2001年 宇治市炭山にて作陶

嵯峨美術大学 陶芸工房 進級作品展 ~いまいの~

2018.01.29 更新

嵯峨美術大学進級展

嵯峨美術大学(旧称:京都嵯峨芸術大学/2017年4月より校名変更)は京都の嵐山に立地する芸術系大学です。桂川の畔の閑静なキャンパスでの少人数教育という大変恵まれた環境で、学生の方々は日々熱心に制作をされています。

本展では、現在陶芸工房で制作する5名の学生たちが、今年度の集大成として取り組んだ、進級作品を一堂に展覧いたします。展覧会名の「いまいの」とは、学生の提案によるもので、「今」と「イノベーション」を掛け合わせた造語です。若いエネルギーに満ち溢れた作品、今を生きる学生たちのイノベーションを是非ご高覧くださいませ。

 

 

参加学生

・近藤翔太 (3回生)

・柴田暢也 (3回生)

・前羽りお (3回生)

・上原真衣 (2回生)

・西野由希 (2回生)

中村亮平 陶展~暮らしを照らす~

2018.01.24 更新

中村亮平 陶展

中村亮平さんの器は、使いやすい端正なデザインでありながら、手づくりの温かみが豊かに感じられます。 その魅力は茶陶制作で学ばれた「用の美」の意識と技術に裏打ちされたものです。

中村さんは「普段使いでありながら、日々の生活が少しでも潤うような器」を目指されていますが、それは日常に寄り添う「普段使い」だからこそ可能ではないのでしょうか。

ちょうど東山花灯路で春を迎えるころ、あなたの暮らしを照らす逸品を、新たな門出を迎えられる方へのプレゼントなどを、探しにお越しくださいませ。

 

 

中村亮平 陶歴

 

1981年 京都に生まれる

1999年 京都市立銅駝美術工芸高等学校 陶芸専攻 卒業

2001年 嵯峨美術短期大学 陶芸コース 卒業

2002年 京都府陶工技術専門学校 成形科 卒業

2003年 京都府陶工技術専門学校 研究科 卒業

     京都山科にて中村秋峰に師事

2014年~京都市立芸術大学 非常勤講師

Hong Kong Design × Kyoto Made-黒川正樹・山口直人-

2018.01.24 更新

黒川さん

香港理工大学の学生による器のデザインを京都の作家が制作するという、プロジェクト展示です。

香港の日常生活では陶磁器の食器は馴染みがなく、あまり使用されません。それに対して日本は日常的に陶磁器が使われる、いわば「やきもの大国」です。そのような文化的背景に着目し、「香港の日常に陶磁器を。」という考えのもとに香港のデザインの名門校である、香港理工大学の学生が器をデザインし、京都の作家が制作をして、両国で発表する企画です。

まさに、異文化交流から生まれる新しい陶磁器の形をご覧ください。

 

※香港展を2018年3月末日、香港理工大学内にて開催予定。

 

 

黒川正樹 陶歴

1977年 名古屋市に生まれる

2000年 アジア〜アフリカをひとり旅する

2002年 名古屋市立大学 経済学部卒

2006年 京都府立陶工高等専門校 成形科 修了

         信楽 雲井窯に入社

2013年 雲井窯退社 京都山科にて独立

 

山口直人 陶歴

1972年 北海道に生まれる 西神戸育ち
2008年 京都伝統工芸大学校卒業 滋賀県草津に移り住む
2009年 京都東山にて作陶
2011年 京都山科に工房移転

横山工房展~鉄釉の世界~

2018.01.23 更新

横山工房

横山工房は、染付、結晶釉、練り込みの技術を有し、とりわけ鉄釉・天目釉に関して高い知識と技術を持たれ、後進の育成にも力を入れられています。その油滴天目は、落ち着いた色調が特徴的です。茶碗や酒器などの制作はもちろん、山椒魚の箸置きなども可愛らしく、鉄釉の新たな一面が垣間見えます。

本展では茶碗、酒器、茶器、小物など、鉄釉が施された様々な作品を展覧いたします。お気に入りの逸品を探しに「鉄釉の世界」をお楽しみください。

 

横山工房(横山真理子・直範)

1980年 京都東山に横山工房「真窯」を 開窯

 

横山真理子 陶歴

京都工芸美術作家協会作家協会会員  日本伝統工芸会準会員

1976年 嵯峨美術短期大学 専攻科卒業

      (岩淵重哉氏,東憲氏、近藤潤氏、大西政太郎氏に師事)

1979年 京展 新匠工芸会展 90明日への茶道美術公募展 入選

    女流陶芸展 新人賞受賞

2007年~日本伝統工芸近畿支部展 日本伝統工芸展 入選、

2016年 日本伝統工芸近畿支部展 京都新聞賞受賞

 

横山直範 陶歴

元京都市産業技術研究所研究部長  京都美術工芸大学特任教授 

  京都市立芸術大学非常勤講師  独)京都市産業技術研究所講師

  東洋陶磁学会会員  日本伝統文化学会会員

1980年 信州大学大学院工学系研究科修士課程(ガラス工学,粘土工学)修了

1981年 京都府立陶工職業訓練校(図案科)卒業

1980~1989年 

    昭和製陶株式会社 勤務 (彫塑家 船津英治氏、陶芸家 加藤庄氏に師事)

1989年~2014年 

    京都市産業技術研究所 勤務

    陶磁器技術(釉薬・素地・焼成)研究に従事

2014年~京都美術工芸大学 勤務

平井明 陶展 ~記憶の層~

2018.01.22 更新

平井明

平井さんは、有機的なフォルムに沿って線状の加飾が施された、端正な造形を制作されます。

 

この線状の加飾は「彩紋積層」と呼ばれ地層のイメージからつくられたものです。 奈良県の唐古・鍵遺跡からほど近い場所に工房を構える彼は、風化した遺跡からの出土品と、自身の心の奥底の記憶との間にかすかな共通点を感じ、その感覚を具現化しようと制作されています。また、それを見た人の感覚が、彼自身の抱くかすかな記憶の感覚と共鳴すれば、と考えておられます。

 

本展では、オブジェを中心に器なども展覧いたします。あなたの「記憶の層」を辿りながらご覧になってはいかがでしょうか。

 

 

平井明 陶歴

1975年 奈良市に生まれる

1994年 京都府立陶工高等技術専門校 卒業

     宇治 朝日焼にて修行(2000年まで)

2000年 唐古・鍵遺跡のある奈良県田原本町にて独立

2006年 日本伝統工芸近畿展「新人奨励賞」(以降 毎年入選)

     「日本経済新聞社賞」(2013年)

     「奈良県教育委員会教育長賞」(2015年)

     「日本工芸会賞」(2016年)

2011年 日本伝統工芸展 入選

     (以降 2014~2018年 毎年入選)

2015年 陶美展 入選

     「茨城交通賞(優秀賞)」(2016年)

 

  現在 日本工芸会 正会員

 

干支の京人形展

2017.12.04 更新

2017干支展
 
 
今年も年の瀬となりました。
 
さて、弊館では今年の締めくくりに「干支の人形展」を開催いたします。
 
来年は戌年です。
 
古来、酉年は作物などが実った最盛期の状態といわれ、
その次の戌年は草木が枯れて冬に移り変わる状態といわれています。
 
そう聞くと物寂しい印象ですが、
来る春に新しい命が芽吹くための重要な時期といわれています
 
本展では、すべて陶人形ですが趣向を凝らした様々な作品が並び、
なかには表面に和紙やちりめんを施したものなど、多彩な人形たちが競演します。
 
 
来る実りある1年を願って、お気に入りの陶人形と出会いに来られてはいかがでしょうか。
 
 
〈出展者〉
・小田晋司
・小田雅宏
・島田耕園
・土田博之
・(株)リュウコ堂
 
 

竹村繁男 陶展~灰釉の色彩~

2017.12.04 更新

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竹村さんは天然の植物灰を調合した釉薬で、様々な色彩と表情を生み出します。

灰釉の歴史は古く、現代においても多くの作家が研究を行っていますが、竹村さんはヒマワリやブドウ、イチジクなど一般的には用いられない植物を燃やして灰を作り、

それを調合して独自の色彩を生み出します。掲載写真の作品はヒマワリの灰釉が掛けられていますが、不思議と花と同じ黄色に発色しています。

 

本展では、色とりどりの灰釉をまとった壺や食器など、様々な器を展覧いたします。

それぞれの色がどんな植物の灰から生まれた色なのか、想像しながらご覧になるのも楽しいのではないでしょうか。

 

 

 

〈竹村繁男 陶歴〉

 

1953年 京都山科に生まれる
1972年 京都市立日吉ヶ丘高校陶芸科卒業 木村盛伸先生に師事する
1975年 第四回『日本工芸会近畿支部展』初入選 以来毎年入選
1980年 独立し、山科に大日窯を開窯する
1988年 第三十五回『日本伝統工芸展』入選
1989年 『土の子会』結成
1996年 第二十五回『日本伝統工芸近畿

展』奨励賞受賞
1998年 第五十三回『新匠工芸会展』入選
2007年 第三十六回『日本伝統工芸近畿展』

京都府教育委員会教育長賞受賞
2008年 日本工芸会陶芸部会正会員による、

第三十六回『新作陶芸展』日本工

芸会賞受賞
2010年 第三十九回日本伝統工芸近畿展に

て鑑査委員に就任

 

日本工芸会正会員

京都府美術工芸作家協会会員