森里龍生展

vol.73(2016.02.28)

226()39()の期間中開催しております、「森里龍生 展」についてお知らせさせていただきます。森里さんの作品は、染付や辰砂(赤色の釉薬)などを使用した作品が特徴的で、現代的な要素も含みつつ使用の際にも邪魔にならない作りになっております。

1森里龍生さんは、陶芸家森里忠男氏(走泥社同人)の長男として、京都五条坂にお生まれになられました。そして今回、生まれ育った京都五条坂では初めての展覧会を当館にて開催させていただくこととなりました。

 

 

2森里さんの作品は、大きく分けて染付・辰砂・色釉の三種類に分類でき、どの作品も植物をモチーフに線彫りを行い、そのあと色を付けていくというスタイルの作品です。

桜や葡萄、椿等が多く、淡くグラデーションがかかった雰囲気は独特の落ち着きをもっています。また、作品の形状に関しては、使いやすさを考慮したフォルムになっており、彩色やモチーフが引き立つようなデザインになっております。

 

 

3独特の彩色に使っている呉須(ゴス:藍色の陶芸用絵具)は研究を重ね、作品にあわせてご自身で調合されたオリジナルのものとなっています。その呉須は、藍色すぎず淡すぎず、絶妙な色合いを放ち作品を彩っています。それに相対し、真っ赤な釉薬である辰砂釉。この釉薬は、安定した発色をすることが難しく、時には、まったく発色しないなど、焼き上げるのが難しい釉薬の代表のような釉薬です。

森里さんはこの釉薬も巧みに使いこなし、作品のイメージに合わせ深く奥行の感じる色合いを出されています。

こうして、様々な色合いを使い制作された作品は、食卓に彩りを与え、尚且つ、料理を引き立てるものとなっています。

是非、この機会に京都陶磁器会館へお越しいただき、その作品をじかにご覧ください。また、京都陶磁器会館のホームページ内のクローズアップ陶人にてご紹介させていただいております。こちらもあわせてご覧ください。

 

(クローズアップ陶人:森里龍生http://kyototoujikikaikan.or.jp/closeup/2014/10/20/2143/)

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