「中村譲司展~George Nakamura Exhibition~」

vol.48(2013.05.01)

430()513()の期間中、京都陶磁器会館2階ギャラリーにて開催中の「中村譲司展~George  Nakamura  Exhibition~」を紹介させていただきます。

財団法人京都陶磁器協会が主催するもので、昨年の春から始まり今回で6回目の開催となっております。

今回、展覧会をされる中村譲司さんは、京都の清水周辺になります音羽にて作陶なされており、オブジェから食器まで幅広く手掛けられています。その中でも、この展覧会では花器を中心に大きな作品を並べ、作品一つ一つのインパクトは壮絶なものとなっています。

 

 

 展示されている作品は、鉄のような肌を持った「体」に白の輪がくっついており、鋭くハッキリとした白い輪の部分は、円形や半月型をしており、まるで太陽や月といった、光を放ちそうなものに見えます。中村さんにお伺いすると「鉄色の部分が人物や建物などの物体を表し、その後ろから出てきている白い輪が後光をイメージしています。物体を照らす、月明かりや日光といったものを表現し、スポットライトのように作品を取り囲む空間を際立たせるような作品です。」と、教えていただきました。

確かに、作品に白い輪がついていることで、鉄色の部分とのコントラストが際立ち、作品とその周囲を切り抜いたかのような印象を持つことが出来ます。また、作品の名前にも特徴があり、ふた物の作品には「囲具」、花器の作品には「挿具」と名付けられており、作品自体の役割に沿った名前となっております。

 

 

 

 

 作品一つ一つに明確な使い方とイメージを持っており、言葉にするとシンプルな作品のように感じてしまいますが、シンプルさの中にもしっかりとした装飾が施されています。そこに、中村譲司さんにしか表現できない技法や、作品のもつ雰囲気といったものになっているのではないでしょうか。

5月13日(月)までの会期となっておりますので、是非、京都陶磁器会館までお越しいただき、中村譲司さんの作品をじかにご覧いただけたらと思います。

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