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山下裕美子 磁器展  石のかたち – fossil scene –

山下裕美子 陶展

山下裕美子にとって土を用いた制作は、土が接した水や空気、時間など目に見えにくいものをかたどり「石」化する行為です。

例えば焼き物に欠くことのできない水。山下のうつわには焼成を経てなお、水の存在を感じます。その柔らかいかたちは、土がまだ湿り気を保っていた時の触感を想起させるとともに、これからうつわに触れる掌や唇の感覚へとつながっていきます。彼女の手の中にある、水のように絶えず動くかたちは、次に手に取る誰かへと向かって、うつわとして、あるいは身を彩るアクセサリーとして、その一瞬を現します。

また、お菓子や包み紙など、日常にさりげなく存在するものを捉えたかたちは、それらがまとってきた空気や時間をも今ここにとどめます。それらはどれも、見る人それぞれの生活の風景を呼び起こし、また新しい日へつなげるものとなります。

 

山下 裕美子(やました ゆみこ)

制作工程で紙を使用することで、ごく薄い皮膜のように焼きあがる磁器のオヴジェや、動いていく「途中のかたち」を意識した白磁のうつわを制作している。いずれも、形そのものではなく、物体でありながらまわりの空気や時間を前景化させるものを求めて制作に取り組んでいる。

 

1982年 愛媛県生まれ

2004年 京都教育大学造形表現コース 卒業

2008 年 京都府美術工芸新鋭展 (京都文化博物館)

2015 年 琳派400年記念新鋭選抜展 (‘16京都文化博物館)

個展「くうきの輪郭」(+1artギャラリー/大阪)

2016年 個展「きおくの輪郭」(京都陶磁器会館)

2017 年 Kyoto Art for Tomorrow (京都文化博物館)

感錐 OPENERS 2017(アートスペース感/京都)

個展「白図White Figure 」(+1artギャラリー/大阪)

俳句×美術in 伊賀上野(入交家住宅/三重)

俳句×美術in 丹波篠山 猪名川サテライト(静思館/兵庫)

2018年 個展「fractal」(ギャラリーSILVER SHELL/東京)

山下裕美子×濱田菜々「痕跡あるいは不在」(gallerygallery /京都)

2019年 個展「石の紙 fossil paper」(+1artギャラリー/大阪)

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